第14号:「ホンレンソウ」ってなに? †
今回は、前回「ホウレンソウを磨こう」をお届けしましたところ、
というご質問がありましたので、「ホンレンソウ」についてお話します。
「ホウレンソウ」とは †
「ホウレンソウ」とは、「報告・連絡・相談」の略で、業務を円滑に遂行するために必要な一連の動作のことをいいます。
この「報連相」の目的は、
- 仕事の問題点、結果などを知らせる事で、指示された仕事の進行状況を伝える事ができる。
- 作業の方向性の確認、効率的に作業を進める事へのアドバイスや指示を得る事ができる。
- 情報整理の方法を学ぶ事により、自己中心的な考えの方向性をただして、チームワークを向上する事ができる。
- 知らない間に話が違った方向に進んでいると、判断ミスに繋がります。
このようなミスを防ぐ為にも、報・連・相を確実に行う事が必要です。
- 仕事の締めくくりであり、次のステップへの始まりであります。
ではいったいどうやって「報連相」をすればいいのでしょうか?
また「報連相」をするときの注意点はなんでしょうか?
指示の受け方の基本 †
上司からの指示や命令を受けるときは、メモを用意してすばやく対応し、意欲的に取り組む姿勢を示しましょう。
指示や命令は必ず最後まで通して聞き、質問があるときはすべてを聞いてからします。
指示を的確に受ける †
指示の内容を5W2Hで整理してメモを取り把握します。
仕事の進め方などで疑問点があれば確認をし、最後にメモを見て受けた指示を復唱しましょう。
報告 †
報告とは、一種の「情報提供」でもあります。
現在の仕事に関する新しい情報を入手したときや、仕事に対する新たな改善策を見つけたときなども、こまめな報告を心がけましょう。
その他、報告する際のチェックポイントをいくつか挙げておきます。
- 結論を先に言う
まず結論を先に言い、続いて理由や経過を簡潔に伝える。
- 事実をありのままに話す
個人的な推察や感想を加える場合は、事実を報告した後で、最後に「私の考えでは○○のように思うのですが」などと前置きしてから述べるようにする。
- 報告の手抜きをしない
ささいな事柄と思われることでも、報告する。ミスや悪い事項についても報告することが重要です。
- 必要に応じて、文書での報告も併用する
内容が複雑な場合や、資料や図、グラフを添えたほうがわかりやすい場合などは、文書で報告する。
連絡 †
「電車が遅れて会議の開始時間に間に合わない」
「商品の発注数が変更になった」など、その都度、適切な相手にこまめに連絡しましょう。
対象・内容・緊急度・重要度によって、口頭・電話・メール・FAXなどで素早く連絡するべきなのか?
文書による連絡が必要なのか?
また連絡相手は1人なのか、多数の関係者に連絡するべきなのかなど、ケースに応じて的確な判断が必要となります。
陥りやすいのがただの伝言ゲームのようになってしまう連絡です。
分かりやすく、的を射た連絡が望ましく、以下のような連絡は間違いです。
- 多すぎる連絡、分かりにくい連絡
情報の整理を必ずし、自分がしている報告の目的やねらい・重点を明確にして、連絡しましょう。
- 事実と違う連絡
これは絶対にしてはいけません。連絡する時は、自分自身が正確に把握した上で行いましょう。
- タイミングを逃した連絡
連絡完了するべき時間を予測し、連絡方法を考えて実施しましょう。
相談 †
仕事をしていく上で、悩みごとは必ず発生します。
仕事上で問題にぶつかったり、自分で決められないことがある場合、1人で迷ったり考え込んだりしないで、上司や先輩などに相談しましょう。
独断でことを処理するのは非常に危険なことです。
一歩間違えば、会社全体に傷をつける場合もあるという認識が必要です。
また、相談したり意見を求める場合には、相手の都合の良い時間を見計らって話を切り出します。
何を相談したいのかを明確にし、必要ならメモや資料、データなどを準備しておくことが大切です。
自分なりの答えや対策を用意して臨めば、相手もより的確なアドバイスがしやすいでしょう。
以上「報連相」の重要性をお話ししましたが、「報連相」には共通する以下の3つのポイントがあります。
- タイミング良く
何事もやはりタイミングが肝要ですが、「報連相」の場合はより大切で、遅れは禁物です。
- マメさが大切
重要な活動においては、その局面のポイントポイントで実行する事が大切です。
- 要点をメモ書きしたペーパーを用意する
マメさを重視する場合は口頭のみでも構いませんが、新たな事象の場合ではペーパーを用意する必要があります。
書くことにより自分自身の頭の整理にもなりますし、「報連相」を受ける立場の人に、内容がより理解され、適格な判断をして貰うためでもあります。
また、報連相への上司の環境作りも重要です。
部下が「報連相」を実行し続けるためには、当然の事ながらそれらがし易い環境作りが肝要となります。
つまり折角報告しても、良い報告でなければ聞けないとか、折角相談しても、「それは自分で考えろ」と云われたのでは、形式的になるか、良い情報しかあがらなくなります。
「報連相」の目的は、風通しの良い組織作りですので、上司としてはその雰囲気を継続できる環境作りに努力する事が大切です。
この報連相を使うと下記の構造も浮かび上がってきます。
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「報・連・相」には、時間軸でも過去・現在・未来を通関するものがあます。
組織の関係性においても上下(上司部下)・全体・左右(同僚、関連部署)を網羅しています。
まったくもって素晴らしい動作と言えるでしょう。
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