鍼灸整骨総合サイトSQS 鍼灸整骨総合サイトSQS 鍼灸整骨総合サイトSQS 鍼灸整骨総合サイトSQS
TOP / / 28 / 01

脱・三日坊主!

3月に入り、年度替りの今こそ、目標を立てるチャンスです。
4月からは新しい職場や学校など、生活が変化する季節ですね。
この時期には、だれでも「心機一転やってやるぜ!」という意識に燃えているものではないでしょうか?
その意識を有効活用しない手はありません。
とはいえ、自分勝手に目標を立てても、結果としてうまくいかないことは、読者のみなさんも長年の経験からご承知の通りではないでしょうか。
「心機一転やってやるぜ!」という熱い思いが、3日後には、早くも儚い挫折へと変わってしまわないように、ここでは、誰でも簡単に実践でき、かつまた、必ず目標を完遂できる具体的なアドバイスをさせていただきたいと思います。

ご褒美を先に決めてそれに合った目標を考える

サーカスでは、ライオンが火の輪を豪快にくぐったり、クマがボールで曲芸をしたりします。
けれども、彼らは何も自分から好き好んでそんなことをやっているわけではありません。
ただ自分の大好きな「ご褒美」がもらえるから、それをやっているだけなのです。
人間も同じで、「ご褒美」がなければ、やりたくもないことをできないものです。
年間目標を立てる場合、多くの人は、「何を目標にしようかな?」ということをまず頭に思い浮かべようとします。
しかし、それが間違いなのです。
正しくは、「どんな“ご褒美”を自分にあげようかな?」と真っ先に考えるべきなのです。
まずご褒美を決め、それから目標をゆっくり決めていけばいいのです。
「そうだ、俺は釣りが大好きだから、釣りに行くことをご褒美にしよう!」
「そうだ、俺は一度全身エステってやつを試してみたかったんだ!」
こうやってご褒美を用意すれば、そのご褒美を手に入れることが楽しみになります。
それができてから、今度は目標を立てるのが正解なのです。

イスラエルの心理学者U・グニージー博士の研究グループが、高校生に各家庭を回らせて、障害者のための寄付金を募金させるという実験をしたことがあります。
その際、「集めたお金の1%をあげるよ」と小さな報酬を約束するより、「集めたお金の10%をあげるよ」と大きな報酬を約束したほうが、高校生も張り切って募金してくることが判明しました。
小さな報酬しかあげないグループでは、総額で153.6ドルしか集めてこなかったのですが、大きな報酬を約束したグループでは、総額で219.3ドルも集めてきたのです。

私たち人間はきわめて単純で、ご褒美が約束されていたほうが約40%もたくさん頑張れるのです。
ご褒美もないのに、大変な努力や労力を払える人はいません。
目標が完遂できるかどうかは、ひとえにご褒美の魅力にかかっているのです。

ご褒美が用意できたとして、目標を決める際に注意すべきことが3つあります。

ご褒美と努力

1つ目は用意したご褒美と、努力が見合っているかどうかと言うことです。
「毎日、単語を3つだけ覚える」という簡単な目標に対して、「それを2週間続けたら、世界一周の船旅のご褒美をあげよう」というのは、褒美のやりすぎですね。
よほど金銭的、時間的な余裕がある人なら、それもいいでしょうが、あくまでご褒美と努力が見合っていなければいけません。
決め手は、その目標が自分にとってやや困難と思えるかどうかです。
達成するのがあまりにも困難な目標を立ててしまうと、やる気がくじけてしまいます。
かといって、あまりにやさしい目標を立てても、何のための目標なのかがわからなくなります。
困難すぎず、やさしすぎずを目安とするのが重要です。

米国メリーランド大学のE・ロックとG・ラザムは、目標設定に関する心理学の論文を400本以上も再分析し、私たちがもっともやる気をかき立てられるのは、やや困難な目標であることを突き止めました。

私たちは、やれば100%できてしまうことに対しては、あまりやる気が出ないものです。
簡単すぎるからなのです。
手ごたえがないと、やりがいや達成感を味わえないのです。
努力をしてみて、だいたい成功の見込みが60%から70%くらいの目標がいいでしょう。
これが最もやる気の出る目標です。

目標はノルマではない本当にかなえたいものを設定すべし

2つ目は、目標を設定するときには、他人の意見に耳を貸してはいけないということです。
「みんなが○○の資格をとる勉強をしているから、俺もそれにしておくか」という目標ではいけません。
他人から押し付けられた目標では、さっぱりやる気が出ないからです。
せっかく目標を立ててみたものの、全然やる気が出ないのだとしたら、それは自分自身がほんとうにかなえたい目標なのではなく、他人の意見などに影響された、ニセモノの目標なのだと疑ってみたほうがいいでしょう。
そういう場合には、自分が本当にかなえたい目標に切り替えましょう。

アメリカの鮮魚加工工場で行われた興味深い実験があります。
カリフォルニア州にあるチャップマン大学の心理学者ケネス・デールをはじめとするグループが、従業員たちに50匹の鮮魚をできるだけ早く加工させ、その時間を測定したものです。
ただし、実験に先立って次のような条件が割り当てられました。

  1. 自分で、どれくらいの時間で終わらせるかの目標を決める
  2. 他人に決められた目標で取り組む
  3. 目標なし

その結果、自分で目標を決めたときには、平均して538秒で作業が終わりました。
他人に目標を決められたときには、平均570秒もかかり、目標がないままに漠然と作業を開始したグループでは、なんと平均702秒もかかったのです。

この実験でわかることは、他人から与えられた目標は、目標がないときよりは効果があるが、自分自身で決めた目標にはかなわないということです。
「他人がどう思おうが、知ったこっちゃない。今年の俺は、これを目標にするんだ!」
こうやって自ら設定した目標のほうが、結局のところは達成しやすいといえます。
目標というのは仕事上のノルマではありません。
自分がかなえたいものを決めてよいのです。
「そうは言っても、俺には自分でやりたいことなんてないからなぁ……」という人は、無理に目標など立てようとしないことです。
そういう目標は達成できずに、「俺は何をやっても失敗するんだな」などと自己嫌悪に陥るのがオチです。

小さい目標を設定すべし

3つ目のポイントは、目標の大きさです。
たいていの人は、大きな目標を立ててしまいがちなのです。
もしかしたら夢は大きければ大きいほどすばらしいと思っている人もいるかもしれません。
しかし、それがそもそもの間違いで、実は小さい目標のほうがいいのです。

米国スタンフォード大学のアルバート・バンデュラたちの論文によると、短期でできる目標を立てさせたグループと、長期的な目標を立てさせたグループでは、最終的にやらせる内容は同一であっても、前者では74%が完遂でき、後者では55%しか完遂できなかったといいます。
つまり、小さな目標を組み合わせるようにして、結果として大きな目標に結びつけるような設定の仕方が望ましいのです。
大きな目標を立ててもいいのですが、まずはそれを小さく分割してできることから始めるのです。

行動開始

ご褒美と目標が決まったら早速、行動開始です。
行動を開始するタイミングは早ければ早いほどいいでしょう。
できれば目標を決めたその日から、少しずつでも始めるのが肝心です。
「来週になったらゆっくりと」という態度では、目標は完遂できないのです。
最初のうちは、どれくらい自分が頑張っているかを知るためにも毎日の「達成度」をチェックしましょう。
なぜ達成度チェックをするかというと、これによって自分が最初に立てた目標が、ゆるすぎるか厳しすぎるかを確認することができるからです。
実際に始める前はやや困難だと思えたことでも、やってみるとたいしたことがないと気付くことがあります。
その場合は、もう少し目標を厳しくするなどの修正が必要です。
逆に、目標が厳しすぎて心理的にも身体的にも苦しすぎるという場合は、若干ゆるめてもかまわないでしょう。
数日やっていると、自分に合うペースがわかってきます。
こればかりは、実際に試してみないとわかりません。
そのため、毎日の達成度をチェックしてみる必要があります。

クイーンズ大学のジュリアン・バーリングのグループは、カナダにある自動車ディーラー60社に連絡を取り、セールスマンを対象にした調査を行っています。
その結果、「やる気」のあるセールスマンは、自分が毎日、どれくらいの仕事をやっているかをきちんとチェックする習慣があることを発見しました。
毎日のチェックはやる気を維持するうえで、絶対に必要となります。
毎日チェックするようになると、「今度は、もう少しこうしてみよう」とか、「明日は、違うこともやってみよう」などと頭で考えながら、自分に合うように目標を進化させることができるのです。
だからこそ、やる気が失われないのです。

一番ダメなのは、目標を立てっぱなしにする人です。
目標というのは、いわば道具であり、自分なりに使いこなすことが必要でなのですが、そのためには毎日のように自分で触っていなければならないものなのです。


このページのURLをMailで送る

siteDev extends PukiWiki 1.4.4 Copyright © 2001-2004 PukiWiki Developers Team. License is GPL.
Based on "PukiWiki" 1.3 by yu-ji customized by php spot.