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柔道整復審査委員会とは

元厚生労働省療養指導専門官・上田孝之氏

質問

私の柔整レセプトが大量に不備返戻されtり、社会保険事務所の調査照会がたくさんされています。
「私だけ?」と思っていろいろ調べてみたら、わたしのの鍼灸整骨院のすぐ近くで接骨院をやっている柔道整復審査委員会の先生が、「こいつの請求は全て調査だ!」といっているらしいのです。
これって職権乱用ですよね?
私の施術所が繁盛していることに対するねたみだと思うのですが、絶対許せない。
どこに訴えればいいか教えて下さい。

解答

柔道整復審査委員会は平成11年10月の通知で具体的に定められましたが、各県とも何とか形だけは整ったものの、運用上のトラブルや問題点など、どこも何かしら抱えているようです。
恣意的に営業妨害を目的にしている委員は、徹底的に攻撃して引きずり下ろすのも手ですが、なかなか証拠を集めるのは難しいですね。
まずは審査会を運営している地方社会保険事務所や県国保連合会の事務局へご相談ください。
近接部位の審査でさえまともにできない審査会があるくらいだから、確かに柔整審査会に不満や不信をもたれている先生もいらっしゃるとは思います。
あと、あまりにも(不備)返戻がおおいですね。
本来、不備返戻とはなんらかの書き漏れや欠陥があるから“支払処理ができない”ために差し戻すことをいいます。
柔整にはあまりないケースと考えていましたが、実際は審査会等において返戻を乱発しているところが見受けられます。
支給できないならできないことを明確にした上で「不支給」処分とすべきでしょう。
そうすれば60日以内に不服申立てができるので、審査請求という形で問題点を公然と明らかにすることができるのです。

審査会はどうにか各県とも設置できたところなので、これから審査の内容を充実させていかなければなりません。
そのためには審査委員が一生懸命仕事をしたくなるような環境を作ってあげることが大切ですし、施術者代表や保険者代表の委員の委嘱の公平な選出も重要ですね。
そのレセプト請求に不正な点がないのであれば、きちんと是正させましょう。

柔整審査会が公正な審査に努め、公平をモットーに機能するということは、結果として私たち柔整師の保険請求をきちんと守ってくれることにつながる、とても意義あることだということを忘れないでください。


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