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保険請求について

元厚生労働省療養指導専門官・上田孝之氏

質問

インターネットの2ちゃんねるなどを見てみると、私たち柔整の保険請求について、みんなが不正請求をしているかのごとく書かれてしまっています。
少なくとも私は不正請求などしていませんが、柔整の不正は2ちゃんねるの書き込みにあるように、本当にひどい状況なのでしょうか。

解答

インターネットの検索で「柔道整復師 不正請求」と打ち込んでみると、確かに膨大な件数がヒットしますね。
その1つ1つを見ていくと、なんだか本当に柔道整復師・整骨院が犯罪者集団であるかのように決め付けている内容のものも多くあります。
そこには「柔整に受領委託委任払いがあることがダメ」とか「受領委任払いがなくなれば柔整の不正はなくなる」というものが多く見受けられます。
受領委任払いは現物給付化の形態をとることですが、受領委任払いが不正の温床というのであれば医科・歯科・調剤の保険医療機関の保険請求にも不正がはびこっているということではないでしょうか。

20年近く前に某県の指導医療官が“医療費の3分の1の約9兆円(当時)は不当・不正請求”という内容の本を書いたり、マスコミに投稿記事を載せたりしてずいぶんと騒がれました。
現在でも“○○病院の不正請求額数億円発覚”などという報道は珍しくありません。
また、介護保険の世界もかなりいい加減なところがあって、04年度に市町村が介護報酬の不正請求で介護実施事業所に返還を求めた額は80億8千万円。
介護架空請求で指定を取り消された事業所への返還請求累計額42億5千万円のうち、27億4千万円はいまだに回収されていないといいます。(厚生労働省調べ)

医科本体や介護保険でも不正がはびこっているのだから、柔整だって不正してもいいなんて言うつもりはありません。
不正は厳しく罰せられてしかるべきだし、そうすることで社会的な制裁を恐れて決して不正行為をしないように襟を正すのです。
受領委任払い(現物支給化)は患者の知らないところで保険請求がなされる危険性がそもそも高いものの、償還払いに比べて患者の煩わしさが極端に少なくなるので、緊急時を例を出さなくても患者・被保険者保護の観点から有益な制度なのです。
受領委任払い制度を将来にわたって大切に守っていく為にも適切な請求が求められるし、不正を行う者はこの業界から出て行ってもらいましょう。
そのためには、今存在しているファクタリングや開設者無責任など、不正温床につながる可能性のある問題を、1つ1つ潰していくことが重要ですね。


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