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療養費の総枠の上限額はあるか?

質問

健康保険で支給される療養費の総額は、例えば3,000億円とか上限が決められているのでしょうか?

回答

健保や国保でいう“療養費”や老人保健でいう“医療費”という、健康保険で支給される柔道整復施術に対する支給額の上限はありませんよ。巷では、柔整療養費は3,000億で頭打ちだから開業者乱立のこれからのご時世“パイの取り合い”などと囃し立て、不安感情をトコトン煽る人もいますが、そんな制限はそもそもありませんよ。あなたはつまらない心配をしているようだわねェ。
現在の療養費の総額はたしかに3,000億円を突破してその大半が柔道整復療養費分だから、柔整の療養費は現在約3,000億円程度でしょう。世間がなぜ3,000億円にこだわっているかの根拠は不明ですが、以前より、柔整の料金改定が診療報酬の改定率を参考としてきたことや、国民医療費全体の総額と比べたならば、療養費の総額が“1%の取るに足らない微々たる金額”であることから、“全体の1%ほどの柔整等療養費についてはことさら事を構えて収支を議論することもなかろう”という仕切りがあったことは事実です。この点を私は詳しく知ってはいますが(誰がどこでどう言ったなど)、“守秘義務”の観点からこれ以上あなたには教えられませんね。
現状の国民医療費が30兆円を超えていることから、“その1%”の3,000億円に固執しなければならないという発想が関係者の一部にはあります。しかし、あなたが心配することじゃあないわ。あなたは治療技術に磨きをかけて、今後とも患者さんを「治療」で助けてあげることを考えていくのが大切なことなのよ。繰り返すけど、療養費の総額に3,000億という上限などは無くって、真に国民から求められ、地域住民になくてはならない存在であって、実際患者さんが“先生の治療を受けたい”と望んでいて、そしてそして、国民医療の名に相応しい技術をもって治療をしているのであれば、出来高払いでカウントする現料金形態のもとでは、結果として療養費が1兆円になろうが2兆円になろうが保険者は支給することとなりますし、支給しなければならないでしょう。
ただし、当ったり前の話ですが、支払額が高額となれば、保険者側がその治療行為の妥当性を理解できて、納得できる治療をこちらも実践しているのだと言えなければならないでしょう。パイの奪い合いに終始していては先細りですもの。胸を張って治療の技術向上に努めるのはもちろん大切ではありますが、療養費を1兆円2兆円・・・に拡大していくには、当然ながら“施術者全体としての人的・経済的・政治的な力(強力なパワー)”が求められることでしょうね。

回答者:元厚生労働省療養指導専門官 上田孝之 氏

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